
医師の道を“偶然”から歩み始めた堀田先生。しかし、研修医初日に出会った一人の患者さんとの出来事が、先生の人生を大きく方向づけました。さらに、フランスの統合医療医師との出会いや東洋医学との邂逅(かいこう)※を経て、「病の原因を見極め、心身を統合して診る」という現在の医療観へ辿り着きます。その歩みをジェイソン氏との思い出と共に伺いました。
※思いがけず、偶然に出会うこと。医師としての道に自然と導かれた
私が医師になったきっかけは、人に話すのが恥ずかしくなるほど偶然の産物です。高校時代の友人から、「付き添いで医学部を受験してほしい」と誘われたのが始まりでした(笑)。本当は東京で演劇関連の挑戦をしたいと思っていたのですが、そちらはうまくいかず、結果的に合格したのが医学部でした。
ただ後になって、自分の生年月日を算命学(さんめいがく)でみてもらった時に驚きました。私は占いの類を信じるタイプではなかったのですが、そこには“芸能の星”と“医師の星”が混在し、特に「名医の星が4つのうち3つ入っている」と言われて、なるほど自分は芸能では芽が出なかったけれど、医師としての道に自然と導かれたのかもしれないと不思議と腑に落ちたのです。
「最初の患者さん」が医師にしてくれた
私の医師人生を決定づけたのは、研修医1日目に診た最初の患者さんでした。その方は慢性的な便秘で、月に数回は深夜2時からトイレで2時間頑張り、それでも出ないから朝方4時に救急外来へ来るという、病院ではおなじみの患者さんでした。症状はいつも同じなので、研修医にとってちょうど良いケースだったと思います。
しかし私にとっては生まれて初めて「自分が診断し、判断し、その人の命を預かる」という瞬間でした。“見逃してはいけない”という思いだけで、頭から足の先まで入念に診察しました。1回だけでは不安になり、2回、さらに3回と診察したのです。横で看護師が「早く浣腸をしてあげれば終わるのに」とあきれているのが分かるほど、私は必死でした。結局最後には、演劇部出身らしく医師としてキリっと「間違いありません。便秘です」と伝えるしかなかったのですが(笑)。ただ、その患者さんは帰り際、「こんなに丁寧に診てもらったのは生まれて初めてです。あなたは素晴らしい先生になる」と私の手を30分間握って離しませんでした。その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱くなり、「あぁ、自分はこの仕事を一生続けていくのだ」と外科医として生きる覚悟が芽生えました。
フランスで出会った“宿命を語る医師”
算命学やスピリチュアルな視点を深く学ぶようになったのは、あるフランスの統合医療の医師との出会いが大きかったです。日本では治療が難しい患者さんがいて、通訳の方と私の2人も同行したのですが、その医師が開口一番、患者さんの生年月日をみて言ったのです。「あなたの下垂体(かすいたい)の病気は宿命です。まず受け入れることから始めましょう」と。当時の私は「フランスの医師は何を言っているのだ」と半ば呆れて帰国したほどでした。しかしその後、自分自身が算命学を学び、様々な患者さんと向き合う中で、あの医師が言ったことの意味が理解できるようになりました。
「なぜ自分がこんな病気になったのか」という疑問を抱える方にとって、人生の流れを知ることは一つの安心になり、ストレスの軽減につながることも多い。ストレスが減れば免疫力も上がる。つまり、病気の経過にも良い影響が出る場合があるのです。
原因を取り除かなければ、必ず再発する
私が統合医療に進んだ理由の一つは、“超早期発見で助からなかったがん患者さん”の存在です。それは外科医として働き始めて間もない頃、内科の医師から「東海地方で最も小さく見つかった胃がんの可能性が高い」と言われたほど、腫瘍のサイズ約2mmという超早期での発見でした。当時はまだ告知をしない時代でしたので、患者さんには胃潰瘍だと説明し、手術は無事に終わり退院されました。ところが、手術後最初の外来で「先生、私はがんだったと聞いてしまいました」と言われたのです。もう隠せないと思い、「確かに胃がんでした。けれど、東海地方で一番の超早期発見で、手術で完全に取り切れたことが確認されています。安心してください!」と懸命にお伝えしました。
しかしながら、患者さんは「先生、本当のことを言っていいですよ。自分の余命はあと3ヶ月の末期がんだと知っています」と仰り、説明を信じていただけませんでした。でも、データ上に何ら問題はありませんでしたから「5年経ったら2人で笑いながらお話ししましょう」と送り出したのです。ところが、驚いたことに翌月の受診時には首への転移が発覚し、慌てて調べると全身に転移していたのです。残念ながら、患者さんは手術後3ヶ月目に他界されました。何かのミスがあったのかと、もう一度保存してある胃の標本を調べましたが、やはり超早期の胃がんで胃の周囲のリンパ節転移も全く無いとの答えが返ってきました。つまり、早期発見だけで全てを救えるわけではない。患者さんの精神状態、免疫力、食事、生活習慣、心のストレス…。これら全てを統合的に扱わなければ、本当の意味で治療したとは言えないのです。
ちょうどその頃、看護師から東洋医学の講義を紹介されました。そこには「因果の法則」と書かれており、「原因を取り除けば治る。原因を取り除かなければ、一時的に良くなっても必ず再発する」と説明されていました。外科手術や薬で一時的に対処しても、本人の原因が変わらなければ再発する―その仕組みが腑に落ちたのです。いわゆる積分。毎日の生活が積み重なって今日という人生がある。原因は決して一つではない。西洋医学は一対一の原因を求めますが、実際は複数が絡み合う。病院任せにして、乳がんの早期治療後に10年目に再発するケースがあります。手術で切除できたから大丈夫、ホルモン剤も終わったから安心―そう思った瞬間から、原因が放置されてしまうのです。東洋医学には800年前から「一時的には良い」と書いてある。まさにその通りだと思い、統合医療の道に進みました。
20年以上前に交流したジェイソン氏との思い出
そして、患者さんが元気になるものは何でも研究してみようと全部の情報にアンテナを立てていた時に出会ったのがJWティーです。愛飲している方々からの驚きの感想を沢山聞き、真に人が治るとはどういうことだろうとお茶仲間と一緒に勉強会をしていました。JWティー開発者のジェイソンさんの話も聞いてみたいと思っていた矢先にジェイソンさんが来日し、会いに行きました。最初に感じたのは、非常に大きくて温かい人だということ。実は会う当日、知るはずもないのにジェイソンさんが奥様に「今日、形成外科医が会いに来るぞ」と言っていたらしいのです。当時、私は形成外科医も兼ねていたので、PlasticSurgeon(形成外科医)と自己紹介したところ、ジェイソンさんが「ほらね」と。「私のことを若返らせてくれるらしいぞ」みたいな冗談を言いながら(笑)。なぜか私が来ることを分かっていたのですよね。
寒い時期の温かいハーブティーは体を芯から温め、免疫力を上げてくれます。ただ、首から上だけが暑くなる“のぼせ”は好ましくありません。更年期の症状として知られるこの状態は、たんぱく質が不足していると起こりやすくなると言われています。イオス商品のナトラプロテインも、日々の不足を補う上で心強い存在です。年齢を重ねるほど筋肉の重要性は増し、たんぱく質が暮らしの質に直結してきます。だからこそ、今の時代は意識して取り入れることが大切だと感じています。
今年3月14日に開催されるイオス主催『NEXT ONE2026』に私も登壇させていただきます。20年以上前にジェイソンさんに直接お会いした思い出などをお話させていただきます。また、統合医療の医師として取り組んできた経験も皆様にお話したいと思っています。楽しい1日を一緒に過ごしましょう。
堀田 由浩 先生
希望クリニック院長。1963年愛知県名古屋市生まれ、三重大学医学部卒業。外科医・形成外科医としてキャリアを積んだ後、2005年米国アリゾナ大学統合医療学科の研修を修了。2010年希望クリニックを開院し、西洋医学や東洋医学、代替療法を組み合わせた“統合医療”を理念として、免疫療法や点滴療法、漢方、生活習慣改善などを通じて「原因から治す医療」を提案。所属学会には日本外科学会や日本抗加齢医学会のほか、日本がん免疫学会などがあり、がん免疫療法や褥瘡(床ずれ)ケア、再生医療の領域にも関わっている。







