たけだ りょうさん(押し花アーティスト)インタビュー

上皇上皇后両陛下へ作品献上とてつもない重圧との闘い

第一線の押し花アーティストとして全国に生徒を抱えるたけだりょうさん。TVチャンピオン「第2回全国選抜押し花王選手権」で優勝を果たしたほか、地域振興賞など数々の賞を受賞。北海道利尻島の魅力を伝える「利尻りしり 海藻かいそう押し 作品」を生み出し、2018年には上皇上皇后両陛下(当時天皇皇后両陛下)へ作品を献上。現在は利尻町観光大使としても活躍するたけださんに、作品づくりに込めた想いやJWティーについて伺いました。

押し花アートを見た瞬間、頭の先から電流が走る

私はアメリカオレゴン州立大学に語学留学後、10年ほど東京の大手書店海外部の輸出入を担当していました。ニューヨークやシンガポールなど、海外へ出店を進めていた時期でもあったので、あまりの仕事の忙しさにいつも時間に追われていました。毎日ルーティンの仕事をしながら、「このままでいいのかな。違うことをしたい」「ゼロからイチを生み出すクリエイティブな仕事をしたい」、そう思っていたところ、お昼休みに雑誌をめくると押し花アートの記事が目に入りました。それは草花で色々なものを表現する自由な世界。見た瞬間に頭の先から電流が走りました。その研究所は求人募集をしていませんでしたが、「そちらで働かせてください」と電話をかけたのがきっかけで、押し花に携わる生活が始まりました。

現在のメインの活動は、札幌の私のアトリエで「小さな手しごと塾」という少人数規模のワークショップを開いています。「何かを作りたい」「何をやっていいか分からないけれどもトライしてみたい」「1年に1度の観光旅行を兼ねて」など、そういう方々が全国からいらっしゃいます。事前予約が必要ですが、そこで色々な手しごとを学んでいただき、各人の感性・個性を引き出してあげられるようなお手伝いをしています。もう一つは次世代の子どもたちのために草花を通じて様々な個性を引き出し、平面的な押し花だけではなく、立体的なフラワーアレンジメントやドライフラワーなども教えてあげたいと活動しています。

上皇上皇后両陛下へ作品献上 とてつもない重圧との闘い

たけだりょうさん

最近、特に注力しているのが「利尻海藻押し葉」という作品づくりを多くの方に知っていただくための普及活動です。『資源の蘇生』をコンセプトに、利尻海藻押し葉は1枚の雑海藻の葉っぱから生まれました。約25年前、私が北海道利尻島の海岸で拾った雑海藻に魅せられ、アート作品を試作したのが誕生のきっかけです。元来、海岸に流れ着いた利用価値のなかった海藻や流木、それらが見方を変えただけでアート素材として生まれ変わり、利尻島の魅力を伝える文化資源になる。2004年からは町の方々の協力もあり、「海藻押し葉・押し花全国コンクール」が開催され、その取り組みは農林水産大臣賞や国土交通大臣賞も受賞しました。

そして、2018年には「北海道命名150年」の節目に上皇上皇后両陛下が行幸啓ぎょうこうけい として北海道にお越しくださり、最後の数時間は利尻島にお立ち寄りくださいました。その後、行幸啓の記念として、北海道庁が献上作品をつくる作家を全道から5名ピックアップしたのです。その中に私の名前も入り、それだけで光栄だと思っていたのですが、最終的に私の作品を献上することが決まりました。もちろん選ばれた最上の喜びはありました。しかし、そこからは献上作品の制作に入るため、とてつもない重圧とプレッシャーとの闘いでした。

北海道庁の方から行幸啓の両陛下のご様子や写真資料などをいただき、構想をふくらませました。両陛下がご覧になられた利尻山りしりざん を名産の利尻昆布で中央に配し、両サイドはウニの養殖場を訪れたエピソードをもとにウニの殻をあしらいました。核となる海の部分には赤い海藻の「みみこ」を活用し、“深海からバラの花束を”というイメージで美智子様への感謝の気持ちを表現させていただきました。果てしないとも感じられた3~4ヶ月の制作期間をかけた作品は北海道知事を通じて宮内庁、そして両陛下に献上されました。

25年以上前から持続可能な活動に取り組んでいた

実は北海道庁から献上作品の依頼をいただいた際にNPO法人利尻ふる里島づくりセンターから「同じものをもう1枚制作してもらえませんか?」と要請がありました。ただ、これだけの熱量を込める作品は作り手として単純に同じものを複製するという訳にいかず困り果てました。何かストーリーの構築が必要です。そこで両陛下が利尻島訪問された日は、天の計らいのような晴天、青々とした荘厳なイメージだったと伺ったのを思い出し、時は流れ、両陛下がお戻りになった後の「秋の夕日の利尻山」を表現いたしました。もし後に現天皇皇后両陛下が利尻島にいらしてご覧いただけたらという秘めたる願いも込めています。そちらは現在、利尻島の「島の駅利尻」の作品展示室に飾られています。

藻花の郷
左:上皇上皇后両陛下への献上作品『藻花もばなさと
右:オマージュ作品『藻花の郷~夕日』

海藻押し葉に使用する素材は、環境問題にも配慮し、海の中に入って採取するということはしません。嵐により海岸に打ち上げられたり、漁船のプロペラに絡みついてしまったり、放っておくと邪魔扱いされてしまうような海藻を使わせていただいています。いま「SDGs」という呼び方になっていますが、お花屋さんで捨てられてしまうようなお花を循環型でドライフラワーにしたり、押し花にすることで無駄にしないという活動を25年以上前から実践していました。 ※Sustainable Development Goalsの略。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標。

3つのハーブが調和し、新たなエネルギーが生まれる

山に草花があるように、海藻は海の草花だと思っています。自然は、山と海の両方のバランスが大切なのだろうと考えます。このバランスを上手く調和させることができれば、何か大きなエネルギーが湧き出る作品になるのではないかと感じています。JWティーも3つのハーブが調和することで、世界の人々を感動させる新たなエネルギーが生まれたように思います。草花の生命力は、あらゆる大自然にも打ち勝つパワー。私はこの自然の生命から、生きる力を学び、物事のバランスを知り、多くの感動をも与えていただきました。JWティーもその一つです。私がJWティーを知ったのは、体調を崩して入退院を繰り返していた時期です。コロナ禍もあり人生をリセットしようと、自分の作品を百点くらい格安で札幌駅周辺のショールームで販売していた際に私の教え子が「このお茶を飲んで元気になってください」と持ってきてくださいました。93歳の母と飲んで数ヶ月経った頃、 「何か分からないけれど元気になったような気がする」と母が話しました。他にサプリメントなどは飲んでいなかったので、続けてみようかと今まで飲んでいます。夜1リットルの鍋に2袋を煮出して、沸騰する前に火を止め、蓋をして蒸らしたものを朝飲むという感じです。余った分は味噌汁に使ったり、ご飯を蒸す際に活用したりします。バイオプラスは、夜寝る前や暑い時に炭酸を注いだり、お水を注いだりしてかき混ぜて飲みます。私はもともと胆のうの関係で消化する能力が弱く、夜はあまり食べないようにしているので腹持ちにちょうど良いです。

あと、私は今年2月にイオスからアロマシア商品が販売されたタイミングで、これまで使っていた化粧品を全てアロマシアに切り替えました。近頃、「お肌にハリツヤがありますね」と言われることが多く、体の内側からはJWティー、外側からはアロマシアで違いが出てきているのかなと勝手に思っています。アロマシアは、アロマの香りがすごく良いですし、自然由来というところが私の体に合っているのかもしれません。

今後の目標としては、アートは世界の人たちと言葉を超えた触れ合いが生まれ、地球規模で魅力を共有することができる存在です。世界平和のためにも、次世代を担う各国の子どもたちを中心にオープンにアートを楽しんでもらう機会を増やしたいですね。

たけだりょうの押し花アート

左:『たけだりょうの押し花アート』日本ヴォーグ社 1,760円(税込)

右:『利尻海藻押し葉押し花作品集』NPO「利尻ふる里島づくりセンター」

たけだりょう

たけだ りょう さん

1959年北海道生まれ。アメリカオレゴン州立大学留学。大手書店、押し花研究所に勤務後、TVチャンピオン「第2回全国選抜押し花王選手権」優勝、ほか受賞歴多数。利尻町観光大使として海藻押し葉の素晴らしさを国内外に広めた。2018年、北海道命名150年および上皇上皇后両陛下の利尻島行幸啓を記念する献上品として「利尻海藻押し葉」作品の制作を担当。

ジェイソン・ウィンターズ・ティー