物理学者アルベルト・アインシュタインは「ミツバチがいなくなると人類は四年以内に滅びる」と語りました。現在、その言葉は真実味を持って私たちに迫ってきています。「世界で最も美味しい」とも評された船橋さんのハチミツにとても合うというJWティーについてお伺いしました。
激務と心労が重なりドクターストップが掛かった船橋さんに待っていたミツバチとの出会い。
私が養蜂家になったのは、前職で環境問題にどう対応していくべきかを行政や企業に提案するシンクタンク(研究所)で社長をしていたことが背景にあります。廃棄物処理、地球温暖化、エネルギー問題等について、大企業やヨーロッパのシンクタンク、さらには中国政府と共同研究を行っていました。そして、二〇〇八年度には経済産業省産業構造審議会専門委員として、国に直接意見を言える立場にもなりました。しかし、どれだけ頑張っても環境問題の改善を実感できませんでした。さらに、通常業務に加えて海外出張や講演も多かったため、心労と激務が重なり、遂には身体のお医者さんと心のお医者さんの両方から「ドクターストップ」が掛かってしまいました。そんな時、養蜂家の方から〝地球上の食べ物の約七十%がミツバチの受粉に支えられているにも関わらず、ミツバチがどんどん消えている〞という話を聞き、その瞬間にドカーンと雷に打たれたような衝撃を受け「環境問題についてすべてミツバチに教わればいい」と感じたのです。そして、翌日には社長の職を辞す願いを出していました。
“世界で最も美味しいハチミツ”と本場パリで評価され、代表的な歌劇場「オペラ座」とも提携。
ミツバチを育てるうえで、良い環境下に巣箱を設置することは非常に重要です。私は愛知県出身なので、「東山動植物園」と「愛・地球博記念公園」の二つが思い浮かびました。しかし、そこは行政が管理する施設であり、民間人の使用は認められません。まさに「月面に旗を立てる」交渉が一年近く続きました。最終的に、環境教育の専門家としての過去の実績が評価され、ミツバチを教材とした環境学習施設という観点から巣箱の設置を許可していただきました。現在では五ヶ所・合計五十の巣箱を設置し、ミツバチを通じた子どもたちへの教育「ハチ育」に取り組んでいます。
今でこそ、私のハチミツの需要も増えましたが、始めたばかりの頃は本当に売れなかった。そこで、自分のハチミツがどれだけの価値があるのか知りたくて本場フランス・パリに向かいました。すると、シェフ、パティシエ、ハチミツ専門店の方々から、〝世界で最も美味しいハチミツ〞との言葉をいただいたのです。その言葉に勇気づけられ、パリの建物の屋根裏でミツバチを飼育する「都市型養蜂の元祖」と言われるオペラ座へ。彼らに私のハチミツをなめてもらうと、その瞬間からVIP扱いに(笑)。総支配人に都市型養蜂を始めた三十年前から部外者を入れたことがないという屋根裏に案内してもらい、「君が最初で最後の人だよ」と。ヨーロッパでは〝ハチミツの味は、作り手の人生そのもの〞という言葉があり「こんな美味しいハチミツを作る人間であれば信用できるからね」と言っていただきました。今では、オペラ座やパリ・中央養蜂協会が母体の「養蜂教育学校」と提携をしております。
〝地球上からミツバチが消える〝蜂群崩壊症候群〞が世界各地で起こっている。
私は養蜂家としてまだ五年ですが、それでも女王バチが卵を産む力がどんどん弱くなっているのを感じています。女王バチは気候が穏やかな春と秋に最も多く卵を産むのですが、秋に家族を増やしきれないと寒い冬にミツバチが体を寄せ合って温めあうことができず冬を越せない例が増えています。また、〝蜂群崩壊症候群〞と呼ばれるミツバチが大量死する現象が世界各地で起こっています。蜂群崩壊症候群は特定のダニ、病原体、電磁波、ネオニコチノイド系農薬など要因は様々で、実際、昨年十月には私の育てていたミツバチ四十万匹が一夜で全滅してしまいました。調べてみると、殺虫剤としてネオニコチノイド系農薬が辺りで撒かれ、ミツバチたちは脳神経を侵されて方向感覚を失い、森の中で死んでしまったようです。
物理学者アルベルト・アインシュタインは「ミツバチが地球上から姿を消すと、人類はわずか四年間で生存できなくなる。受粉ができなくなって、食べ物がなくなることにより、動物も人類もいなくなる」と語ったと言います。ミツバチの受粉によって実がなり、それを獣や鳥が食べてフンと一緒に土に落とすことで新たな木となり、その木の根元から水が湧き出て川になります。その川の栄養のある水が海に注ぐことでプランクトンが生まれ、それを餌にする魚が生息し、人間はその命をいただくという食物連鎖があります。つまり、ミツバチが息絶えた瞬間に、この命の連鎖が止まってしまうということです。人間はあたかも自然を征服したかのように振る舞うけれど、人間は自然のすべての生き物の最も下座に位置して、その恩恵で生かしてもらっているということを忘れてはいけません。
この危機を世界に発信するために、「くまのプーさん」を主人公に、ショートムービー制作を交渉中。
常にミツバチと接している立場として、このままではあと十年くらいしかミツバチは持たないのではないかと感じています。この状況をなんとか変えなければいけない。ただ、私が毎日たくさんの人に一所懸命話をしても、世界七十四億人にそれを理解してもらい、行動を良い方向に変えてもらうのには時間が足りないのです。「どうしたら早く伝わるか」と考えた時に、思いついたのがディズニーキャラクターの「くまのプーさん」です。世界中の人から愛され、ハチミツが大好きなプーさんを主人公にして、ミツバチの受粉のおかげで我々の食べ物がもたらされていることに気づいて感謝をするというショートムービーを作りたいと考えました。早速アメリカのウォルト・ディズニー社を訪ねましたが、当然ながら何度も跳ね返されてしまいました。しかし手を尽くした結果、滞在最終日になんとディズニーからメールが届いたのです。「ディズニーは、船橋さんの提案に心を動かされました。ディズニーがミツバチの危機に気づかず活動ができていないことを恥ずかしく思います。船橋さんの真摯な気持ちに対して誰が対応するのか、人選に時間が掛かってしまい申し訳ありませんでした。私は社会貢献室のトップマネジャーです。船橋さんとこれからやり取りをさせていただきます」という内容でした。通訳と二人で抱き合って泣きましたよ。現在、交渉を進めているところです。みんな私のことを奇跡を起こす人と言いますが、それは神様に使っていただいているからです。ディズニーにも、「七十四億人の命を救えるのであれば、全部ディズニーの手柄にしてください、私の名前は一つも出す必要がありません」と伝えています。
一流のハチミツと一流のJWティーを組み合わせることで超一流に。
JWティーは、私のお話会に参加してくれた方からご紹介いただきました。その方のお人柄がとても良かったので飲み始めることにしました。商品が良いのは大前提ですが、大切なのは誰が伝えてくれるかだと思っています。飲んですぐに、体のめぐりをサポートしてくれていると感じました。JWティーも植物からできているので、ミツバチからの恩恵の産物です。最近のJWティーの楽しみ方は、私のハチミツを入れて飲むハニーティーです。大変美味しく、心がホッとします。以前、コーヒーのバリスタの方から「一流には一流のものを合わせなければいけない。片方が一流で、もう片方が二流だと、合わせた時に三流になってしまう」と教えられたことがあります。一流のハチミツと一流のハーブティーであるJWティーの組み合わせなら、超一流のお茶になりますね。
一般社団法人「ハニーファーム」代表理事、ミツバチ幸せ街づくり実行委員会代表。
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https://honeyfarm.jp/
世界的講演会を主催しているTEDのコンセプトを受け継いだ「TEDxAnjo」で船橋さんが2017年1月に登壇した動画もご覧いただけます。