山内 佑記 先生(歯科医師/医療法人ワイワイ会理事長)インタビュー

2つのデンタルクリニックを開業した他、10部門以上の医療施設を運営する医療法人の理事を務める山内先生。介護施設で歯の訪問診療を行っていた経験から、80歳を過ぎても自分の歯で食べることの大切さを発信し続けている山内先生に、日々の口腔内ケア法とJWティーについてお伺いしました。

介護施設の訪問診療で思い知らされた、「予防歯科」の重要性。

私の家族は、祖父と父と弟が医師、母が介護施設グループの代表をしており、私も医療に携わるのは自然の流れでした。歯科医の立場として私が介護施設のサポートに入るなど、それぞれの分野の特徴を活かして信頼のおける家族で連携し合えたら、より多くの人々の健康に寄与できると思ったのです。
現在、私は「予防歯科」をテーマに皆様の歯の健康と向き合っています。予防歯科とは、歯周病や虫歯などのお口に関するトラブルを予防し、美しく健康な口元を保つための歯科診療です。このような考え方を持てたのも、大学卒業後の初めてのメインの仕事が介護施設での訪問診療だったということが大きいと思います。治療にあたる大半が高齢者の方でしたので、ほとんどが歯を失っている人たちでした。翻って世の中を見渡すと、若い人たちはみんな健康的な歯を持っている。となると、いま歯がある人たちがしっかりとした日々のケアを怠らなければ歯を維持できるのに、何故ケアしないのだろうという疑問が浮かぶようになりました。そのような想いと共に口腔内ケアの重要性を伝えるべく、開業した「ワイワイデンタルクリニック」の診療に従事しています。

▲クリニックの受付ではJWティーとバイオプラスが販売されています。

“80歳になっても自分の歯を28本以上保とう。”

まず人間の体の中で歯は、食べ物を咀嚼するために役立つのはもちろんのこと、運動機能を支えるためにも存在しています。平成元年(1989年)に厚生省(当時)と日本歯科医師会が提唱した「8020運動」では、“80歳になっても自分の歯を20本以上保とう”との数値目標が示されています。歯の本数と咀嚼能力に関する調査によれば、大体20本以上の歯が残っていれば、硬い食品でもほぼ満足に噛めると科学的に明らかにされました。ただ、私はどうせでしたら、そこに8本を足して新たに「8028運動」を提唱したいと思っています。歯の欠損数が多くなるにつれて咀嚼能力が落ち、食べ物からの栄養摂取量が低下してしまうことも体全体の健康にとって大きな問題となりえますので。
運動機能で言えば、一番大きい歯である奥歯の大臼歯が1本抜けただけで、嚙む力が20%近く低下すると言われています。歯を食いしばって立つのと、口を開けたまま立つのでは、力の入り方がまったく異なることが分かるかと思います。さらに、歯の健康は脳の認知機能にも影響します。頭蓋骨の周りにある筋肉は噛む動作と連動しており、普段から歯を使って噛んでいると脳の血流も良くなります。試しにグゥーっと噛みしめるとこめかみ辺りがポコッと盛り上がりませんか。歯周病などにより歯を失うことが認知症を引き起こす原因になるというのは海外でも広く知られています。

歯周病も虫歯も口の中の汚れによる細菌の繁殖が原因。

予防歯科において重大な役割を担うのが、口腔内をキレイにする「オーラルケア」です。歯周病も虫歯も口の中の汚れが原因。汚れが多いと細菌が繁殖しやすくなってしまいます。オーラルケアがきちんとできていれば、毎日ご飯を食べていても、基本的にその日の汚れが取り切れているわけなので口腔内がキレイに保たれるのですが、汚れが取り切れていなかったり、汚れが付いたまま寝てしまったりすると、口腔内全体に細菌が繁殖し、歯茎や歯自体に悪影響を及ぼします。また、歯周病菌が歯肉から血管内へと侵入し、全身的な炎症が起きたという事態も報告されています。
一般的に口の中をキレイにするとなると、歯ブラシや歯磨き粉だけをイメージする方も多いと思いますが、オーラルケアではその他に歯間ブラシ、舌ブラシ、デンタルフロス、マウスウォッシュ(液体歯磨き)など口腔内をキレイにする多種多様なものが含まれます。口の中の汚れというのは、なかなか目に付きにくいですが、舌の上や頬の内側にも死んだ細胞の垢が溜まりやすく、細菌の繁殖場所になります。結局、それらの細菌が胃腸へ続いていくので、汚れを常に体の中に取り込んでいる感覚。どんなに腸内環境を整えようと体に良いものを食べようと、入口が汚れていては意味がありません。
歯磨きは朝晩欠かさずに行いましょう。ただ、そこで問題なのが多くの人が磨けたつもりになってしまっていること。例えば、油汚れの付いたお皿を洗う際に、スポンジと洗剤を使い水でささーっと流すだけでは汚れが取り切れなかったりしますよね。それと同様に、歯ブラシと歯磨き粉を使って水でささーっと流して口の中が爽快な感じになったことで満足してしまっている人が多いようです。歯磨きという行為をすれば良いではなく、口の中の汚れを取り除くことに意識を変えていただきたいと思っています。さらに例えると、フライパンにこびりついた汚れをスポンジと洗剤だけで取れますかという話で、金たわしのような別の道具を使わなければならないかもしれません。そのように歯ブラシと歯磨き粉だけではなく、歯間ブラシやフロスなども組み合わせたオーラルケアに努めてください。
そうすることで、自分に合った方法で口腔内をキレイな状態に保つことができます。そして、口から肛門まで1本の管なので腸内環境の改善にもつながり、やっと食べ物の栄養が体にきちんと吸収され、お茶だって乳酸菌や食物繊維だって体の中で活性化し始めます。口の中をキレイにすることは、体の中もキレイにし健康をサポートしてくれます。

歯磨き粉やマウスウォッシュに含まれる化学物質にも注意する。

オーラルケアの中で最も中心的な役割を果たすのが毎日の歯磨きであることに変わりはありませんので、歯磨き粉も体に良いものを選んであげてください。市販のものを使っている場合には、裏の成分表示を見て、防腐剤(パラベン類)、合成界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)、研磨剤などの化学物質が入っているものは体に悪い影響を及ぼす可能性があるので避けたほうが良いと思います。ゆすいで口から出すから大丈夫という人もいますが、狭心症の薬などは舌下に入れたりするくらい口の中は吸収率の高い粘膜なので、毎日悪いものを取り続けたら体に良いわけがありません。マウスウォッシュも同じです。良いものを選んでおかないと、味覚がおかしくなってしまうことさえあります。当院では、防腐剤や研磨剤が含まれていない歯磨き粉なども取り揃えていますのでそちらも参考にしてください。通販でもご購入いただけます。また現在、企業から「還元型の乳酸菌を配合した歯磨き粉を一緒に開発しましょう」とお声掛けいただいているので、その成果を皆様にいつの日かお見せできればと思います。
あとは、半年に1回は定期健診でプロに歯石取りをお願いしたほうが良いでしょう。日頃完璧なオーラルケアができている人は基本的に歯石が付かないので、1年に1回でも大丈夫なのですが、なかなか実践するのは難しいかと思います。歯石を取るたびに歯が細くなってしまうと感じる人もいるかと思いますが、それは歯石を取る前に既に歯が溶けてしまっているから起こることで、本来の姿に戻ったと言えなくもないかもしれません。また、当院では患者様へブラッシング技術の向上を目的とした歯磨き指導も行っています。

▲シャインミーホワイト(歯磨き粉)
3つのマリン由来成分と4つの植物のチカラを掛け合わせ開発したワイワイデンタルクリニックオリジナルの歯磨き粉。3,000円(税別)にて販売中。
▲デンタルフロスの使用ポイント
①歯間に対して太すぎないフロスを選ぶ。
②力強く歯間に入れると歯茎を傷つけてしまう可能性があるので優しくゆっくりと入れる。
③歯間だけではなく、歯と歯茎の境目に沿って左右の面を意識して汚れを取る。

「お口からはじまる笑顔と健康」、JWティーとバイオプラスもその一助。

当院では、「お口からはじまる笑顔と健康」という想いから患者様に「来てよかった!」と思っていただける空間づくりを心掛けています。また、歯だけではなく、体全体の健康もサポートするため、他のクリニックにはない特徴としてジムとエステも併設しております。失った時に後悔するのが健康です。それを伝えることが大切だと思っているので、歯科医師としての仕事はそのための一部分です。だからこそ、ジムやエステなど総合的な対応をできる環境が必要だと考えました。
そのような観点でJWティーとバイオプラスも当院に置いています。私は以前から自分や家族の健康を守るために飲み物や食べ物にすごくこだわっていたので、JWティーを飲んだ瞬間に「このお茶はすごく良いですね」と紹介してくださった方に伝えていました。忙しい中でも隙間時間に温かいJWティーを飲むとホッと気持ちが落ち着けられます。そして、口内と腸内がつながっていることから腸内環境の重要度を認識していた私にとってバイオプラスはピタリと当てはまりました。
また、色の濃いものを摂った際に、歯の表面が粗くざらざらになっていると着色しやすいので、水で軽くゆすいであげたり、ホワイトニングなどで歯の表面磨きをしたりしてください。当院ではオンラインでのホワイトニング診療も行っております。人生100年時代、いつまでも若々しくいたいですよね。歯が白いだけで実年齢より若く見られると言われています。人生1度きりなので、心も体も自信を持って思いきり歯を見せて笑える楽しい時間を過ごしてほしい。そのための手助けをしていきたいです。

山内 佑記先生

歯科医師/医療法人ワイワイ会理事長。
1986年愛知県生まれ。2011年愛知学院大学歯学部卒業、2012年愛知学院大学歯学部臨床研修修了。2013年ワイワイデンタルクリニック赤池・下呂を開設。日本歯科医師会、日本老年歯科医学会、日本補綴学会などに所属。また、美容資格も取得。医療、介護、美容といった10部門以上の医療施設を運営する医療法人・悠山会の理事も務める。

 

名称 ワイワイデンタルクリニック赤池
住所 〒470-0124
愛知県日進市浅田町笹原8-136 グランドファミリア赤池2号館2階
電話 052-800-8806
休診日 水曜・日曜・祝日
アクセス 鶴舞線「赤池駅」より徒歩5分
※30台分の駐車スペースがあります。

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