脇宮 盛久さん(日本料理人・現代の名工)インタビュー

“熊本県で日本料理と言えば”という人がいる。当時最年少で「現代の名工」に選ばれ、「黄綬褒章」も受章した脇宮盛久さん、その人です。芸術的とも形容される優しく繊細で澄み切った日本料理は、多くの人の舌をうならせてきました。料理への 心構えと、忙しい日々を過ごす中で、健康を気遣うために飲み 始めたというJWティーについてもお伺いしました。

包丁が手と一体の感覚に なるまで練習に明け暮れる

幼少の頃から調理に興味があり、野菜や魚が料理として変わっていくのが不思議で、見様見真似でちょっとした料理を作っていました。魚をメインとした食料品店を営む家に長男として生まれましたが、あまり魚屋を継ぎたい気持ちがありませんでした。それだったら父親が市場から仕入れてきた魚を自分が捌いて料理屋をできたら良いなと思ったのが、中学の時です。小さい時からプラモデル作りとか、手先が器用だったのもあります。中学でもう料理の世界に入ろうかと思いましたが、両親から「せめて高校までは卒業して」と言われ、高校卒業と同時に熊本から大阪に出て料理の世界に飛び込み47年、現在に至っています。

修業時代はしゃにむに働きました。仕込みで朝は早いし、片付けで夜は遅い。それこそ私なんかの時分には、包丁が手と一体の感覚になるまで練習したものです。未熟だから手を切ってしまいますが、調理師用の絆創膏を貼ってすぐに練習を再開。すると、絆創膏の上からまた手を切ってしまう。痛いなんてもんではない(笑)。それの繰り返しです。最近はあまりそういう子はいませんね。慎重に、慎重に。当時は先輩方が厳しい部分もあったけど、ひるまずに進んだおかげで、今の自分があると感じています。2015年、当時最年少の50代で現代の名工に選ばれ、2年後の2017年には黄綬褒章を受章しました。皇居で現上皇に拝謁し、賞状を授与されたのは人生の大きな1ページとなっています。

※農業・商業・工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する方に授与される。

日本料理は五味・五色・五法を意識

現在は、弟子の指導をする傍ら、高等学校の調理科でも日本料理の歴史やテーブルマナー、調理実習などについて教えています。卒業するまで、どの分野に行くか分からないじゃないですか。日本料理なのか、西洋料理なのか、中華料理なのか。その中でも日本料理はこういうものですよと。今年も一人、卒業生が私のもとに来てくれる予定です。

料理はある種の絵画であり、形としては残らない「芸術」だと思っています。写真に撮ればいつでも見ることができますが、食べてしまえば終わりじゃないですか。ひとつの皿にその季節感を盛り込み、そして感じ取ってもらい、食べる時も五感で楽しんで笑顔になっていただくことをイメージする。心に残るような料理、また食べに来たいと思っていただけるような料理を作ることを心掛けています。一番嬉しいのが、「美味しかったよ」と言ってお客様が帰られる時です。嫌々作っていたら、やはり美味しくないです。自分の思いをその一皿に込めるということです。

基本的に日本料理でも、西洋料理でも、中華料理でも、食材はほぼ同じです。ただ、日本料理はその食材の持ち味を活かすことを徹底的に考えます。よく私は、日本料理は「引き算の料理」なんて言い方をするんです。アクを引く、刺身を引く。一方、西洋や中華は足し算の料理だと考えます。日本料理では要らない部分だけを取り除いて、あとは薄味で食材の持ち味を活かして料理をする。若い頃はどんどん味付けし過ぎて、しまいには濃いので、何の味付けをしているのか分からなくなることもありました(笑)。

あとは色合いですね。日本料理は世界に冠たる美しさだと思っています。以前もJWティーのお茶仲間が主催するZoomお茶会で「陰陽五行説」を語らせていただきましたが、“五味・五色・五法”を取り入れ、彩りよく、調和のとれた料理を意識すると良いでしょう。Zoomに参加された方々の料理を見たら色気がなかったんです。茶色ばかり(笑)。そこで「五色を意識するだけで印象が変わりますよ」とアドバイスを差し上げたら、最近では皆さんワンプレートに彩りよく美しい一皿を仕上げてきますね。そうすると、様々な食材の栄養も摂れるので、栄養面からも効果的だと思います。そして季節感。その季節の旬の食材が一番体に良いので、それらも取り入れてみましょう。

「医食同源」、日々の食事で心と体は変えられる

私は「健康あっての物種」だと思っています。「医食同源」という言葉もありますが、とにかく健康でさえあったら仕事も続けられますし、JWティーを紹介することもできます。食べる物によって、薬にも毒にもなります。良い食事を摂れば、体が変わります。心にも当然、影響してきます。もしかしたらメンタルで悩まれている方は、栄養が足りていない食事をしてしまっているのかもと思うことがあります。ただ、そう分かっているものの、良い食事を摂り続けることはなかなか簡単ではありません。添加物を摂らないようにしていても、多くの調味料には必ず入っていますし、難しいですよね。

その点、JWティーやバイオプラスは体のめぐりを意識させてくれます。この上ないもので有り難いです。ジェイソンさんに感謝しています。以前は料理人という職業柄、常に味見をしているせいもあり、高血圧・高脂血症との闘いで沢山の薬に頼っていました。そんな中、20年近く通っている理容室の方からJWティーを何度か勧められ、最初は半信半疑で飲み始めました。まずは次の健康診断の半年間まで続けてみようと飲んでいたところ、安心できるような健診結果が出てきたのです。まだ健康を手に入れている途中ですが、何らかのご縁でお茶と出会ったのですから、これからの自分の未来につなげていけるよう、しっかりと飲み続け本来の体に近づけたいと思います。一緒に働いている人たちにも勧めてみると、ご本人だけではなくそのご家族も大変喜んでいるようです。感謝されることが多くなりました。本当に奇跡のお茶と呼ばれることを実感しています。

≪料理のひと手間≫

焼き魚…塩を振る

買ってきたアジなど丸魚や切り身は、必ず一度酒を入れた水の中で洗い、拭き取って薄塩をして臭みや余分な水分を取り除いてから、塩焼き・鍋照り・西京焼きなどにする。

※冷凍の魚はそのまま解凍ではなく、氷を洗い落としたのち自然解凍して上記の処理をする。

煮魚…霜降りをする

沸騰したお湯にさっと通し、酒を入れた水に落としアクを取り除くことで、煮た時に臭みが取れて美味しく仕上がる(鶏肉・豚肉も同様)。

※春からが旬のイワシを煮る時は調味料を合わせた後、イワシを入れ、火をつける。皮の縮みがゆっくりで、破れを抑えてくれる。

肉の下処理…麹を使う

肉の下味には麹(塩麴)を使うと、肉質を柔らかくしてくれる。また、肉をフライパンで焼く時はしっかりと焼き目がつくまであまり動かさず旨味を閉じ込める。

天ぷら…炭酸水を使う

少し気が抜けた炭酸水を水の代わりに使って衣を作ると、サクサクの天ぷらに仕上がる。

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脇宮 盛久 さん

1960年熊本県生まれ。熊本県白珠調理師会会長・全国日本調理技能士連合会名匠師範・日本料理一級技能士・全技連(日本料理)マイスター・平成二十七年度現代の名工・平成二十九年度秋 黄綬褒章受章・熊本県日本調理技能士会副会長。

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