山本 修夢さん(俳優 / 日露文化経済交流促進協会・理事)インタビュー

日本だけではなく、ロシアのテレビや日露合作映画にも出演するなど、活躍の場を広げている山本修夢さん。今年3月公開のイオス協賛映画『ソローキンの見た桜』でも重要な役どころを演じています。最近では日露文化経済交流促進協会の理事も務める山本さんにロシアでの撮影で抱いた想い、ご家族で飲まれているというJWティーについてお伺いしました。

「若いうちに一流に触れなさい」、恩人・西岡徳馬さんからの教え。

大学在学中に雑誌のモデルをしていたことをきっかけに俳優の道に進みました。俳優の養成所に入った最初のオーディションで、葛山信吾さんやバナナマン日村勇紀さんが出演するツッパリ映画『横浜ばっくれ隊』の配役に決まり、そのご縁から俳優・西岡徳馬さんの付き人をすることになりました。そして西岡さんがおっしゃっていたのは「大御所俳優のお酒を作ったり、タバコの火を点けたりしなくていい。それよりも、私と一緒にいれば、質の高い演技を見られるし、素晴らしい監督、プロデューサーにも出会える。それは後の君の役者人生にとって大変な糧になるから」ということ。人は一度も体験したことがないものをイメージすることはなかなかできません。若いうちにできるだけ一流の現場に身を置くことで、演技に対する目が養われるという言葉でした。私は社会人経験もなかったため、付き人として最初の頃は失敗ばかりしていて「君に付き人をつけたいくらいだよ」と言われた時もありましたが(笑)、いつも優しく見守ってくださいました。最近はバラエティ番組でもご活躍されている西岡さんですが、いまでも私のことを気に掛け、ご連絡をくださいます。

野坂昭如さん追悼舞台で主人公を演じ、文化庁から「新進芸術家」の称を受ける。

印象的だったのは、2003年に野坂昭如さん追悼公演『花のお遍路さん』で主人公を演じさせていただいたこと。野坂さんの名作『火垂るの墓』の大人版とも言われる作品で、終戦直後の日本で儚くも逞しく生きる兄妹の姿を描いており、いま思い出しても涙ぐんでしまうような内容です。戦争のすさまじい痛みを実体験した方が描く物語には、私たちの世代には想像がつかないような重みがあり、また演出家の方からの要求も高く、あの世界観を背負って稽古をしている間には頭がおかしくなってしまいそうに感じる時もありました。しかし、そんな中でも“量が質をつくる”ではないですけど、愚直に稽古に取り組み続ければどこかのタイミングで一気に氷解する瞬間が訪れることも分かりました。いろんな意味で勉強させていただいた舞台です。作品自体の素晴らしさも相まって、私はこの舞台で文化庁より「新進芸術家」の称をいただきました。

セリフの95%がロシア語!練習して、練習して…。

今年3月22日から全国公開される日露合作映画『ソローキンの見た桜』の撮影では、まさに量が質をつくるという経験が活かされました。なぜなら私のセリフの95%はロシア語(笑)。今から約110年前の日露戦争(1904~1905年)のさなか、愛媛県松山市に日本で初めて造られた「ロシア捕虜収容所」の所長を演じるイッセー尾形さんの通訳を演じることになったからです。馴染みのある英語とも違うので、ひたすら練習するしかないですね。口に出して覚えたつもりでも何かの拍子に出てこなくなると、日本語のように似たようなセリフで乗り切るということができません。受験勉強と同じように、紙に書き、さらにはチェックマーカーなども活用しながら覚えました。特に私が演じさせていただいた室田は日本人とロシア人の架け橋となる重要な役でしたので、一番の役作りはロシア語の切れ味だと思ったのです。とりあえず、練習して、練習して、練習しまくりました。出演されていたロシアの俳優もみんな温かく、主役のソローキンを演じたロデオン・ガルチェンコさん、ロシアの大物俳優として名高いアレクサンドル・ドモガロフさんもセリフ合わせにずっと付き合ってくれました。

ロシアから感じた、日本への敬愛の念。それを伝えるのが私の使命。

実は以前、私はロシアのテレビドラマに出演したことがあり、さらにこれからもう1本、ロシア国営放送連続ドラマ『ゾルゲ』の放送が控えています。日本でも映画『スパイ・ゾルゲ(出演:本木雅弘ほか)』として映像化された史実に基づいた物語です。ゾルゲの撮影では4ヶ月間くらいモスクワに滞在したのですが、そこで感じたのはロシアの人々が本当に日本を愛してくれていること。好きを通り越して尊敬していると表現しても過言ではないほどです。黒澤明監督や芥川龍之介などの芸術文化、そして自動車や電化製品を作り出すハイテクの国として敬愛の念を抱いてくださっています。これには本当に驚きました。おそらく私たち日本人には冷戦時代のソ連の印象がそのまま残ってしまっているせいかもしれません。いま私はロシアのテレビドラマ出演や今回の日露合作映画作りを通じて、ロシアの人々の想いを日本の方々に伝えることが私の使命ではないかと感じています。イオスさんにもご協賛いただいた『ソローキンの見た桜』は、実際の手紙の発見から紐解かれた史実に基づくストーリーで、両国の想いをつなぐような素敵な映画です。ぜひJWティー愛飲者の皆様にもご覧いただきたいと思っております。最近、私は日露の相互理解と互恵関係の発展に貢献するNPO法人「日露文化経済交流促進協会」の理事に就任いたしました。このような文化活動を通じて両国の関係を深めることに貢献できれば幸せです。

JWティーを飲むと、スッキリして次の撮影に臨むことができる。

JWティーは『ソローキンの見た桜』の撮影現場で初めていただきました。暑い季節でしたが、ロシア語で頭の中がいっぱい、いっぱいになってしまった時などに冷たいJWティーを飲むと、スッキリして次の撮影に臨むことができたのを覚えています。妻もJWティーを大変気に入って、今ではJWティー茶葉入りの炊き込みご飯でおにぎりを作って持たせてくれてくれるほどです(笑)。


▲山本様の奥様のレシピ:お米2合、JWティー茶葉3袋、塩コンブ少々、白ダシ少々、めんつゆ少々、ゴマ油少々を入れて炊く。みじん切りにしたカリカリ梅と炒りごまを加えておにぎりにし、大葉の葉を巻いてできあがり。

益田祐美子さん×山本修夢さん

イオス協賛映画『ソローキンの見た桜』プロデューサー・益田祐美子さんと俳優・山本修夢さんが映画への想いを語り合ってくださいました。

益田今回の映画の構想は、愛媛県松山市にあった日本初のロシア人捕虜収容所に収容された実在のロシア人と、ある日本人女性に関する手紙が発見されたところから始まり、10年の歳月をかけてようやく完成しました。先日、試写会でプーチン大統領の警護にあたるロシアの方が観てくださり、「ロシア人の気質をよく捉えていて素晴らしい」とお褒めの言葉をいただくことができました。山本さん演じる室田は映画の中の重要な役どころ。試写会にはスポンサー様や外務省の方がお越しくださいましたが、みんな「ロシア語を話している山本さんって何者?」って聞いていましたよ(笑)。

山本昨年10月のイオス創立15周年記念イベントに向かう途中、益田さんから「私はこの映画を人生賭けて伝えたいの」と言われた時、「私も同じ想いです。この映画を通じて日本とロシアの架け橋になることができたら最高です」と答えましたね。

益田山本さんの起用は井上雅貴監督からの推薦だったのですが、ロシアのテレビドラマでの演技を拝見して、この方であれば安心してお任せできると思いました。日露戦争の時代を描いた本作品はまさに司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』の世界。史実に基づいた映画なので、違和感のない時代背景づくりにもかなりこだわりました。そちらも注目していただけるとうれしいです。また、映画にはロシアのイケメン俳優も多数登場するので、女性の皆さんはそちらもお見逃しなく(笑)。

山本撮影現場でJWティーを振る舞ってくださっていたのは益田さんですか?

益田暑かったので冷たいJWティーをご用意させていただきました。イッセー尾形さんを始めとするメインキャストの皆さんにもたくさん飲んでいただけたようで良かったです。

ソローキンの見た桜

映画『ソローキンの見た桜』
-2019年3月22日(金)より全国順次公開-

構想10年。第1回日本放送文化大賞ラジオ・グランプリ作品『~松山ロシア人捕虜収容所外伝~ソローキンの見た桜』がついに映像化!日露戦争のさなか、愛媛県松山市に日本で初めて設置された「捕虜収容所」を舞台に、捕虜として捕えられたロシア軍少尉と日本女性とが織りなす愛の物語。
出演:阿部純子、ロデオン・ガルチェンコ、イッセー尾形、アレクサンドル・ドモガロフ、斎藤工、山本修夢
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俳優 / 日露文化経済交流促進協会・理事 山本 修夢さん
俳優 / 日露文化経済交流促進協会・理事
山本 修夢さん

1971年東京生まれ。立教大学経済学部経営学科卒業。在学中に雑誌『FINE BOYS』専属モデルとして芸能活動を開始。ツッパリ映画『横浜ばっくれ隊』の出演を機に西岡徳馬氏に師事。2002年、本宮ひろ志原作『銀の男 青森純情篇』で映画初主演。翌年、舞台『花のお遍路さん(野坂昭如原作)』への出演で、文化庁より「新進芸術家」の称を受ける。ロシアのテレビドラマや日露合作映画『ソローキンの見た桜』の出演が縁で日露文化経済交流促進協会・理事に就任。

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ジェイソン・ウィンターズ・ティー