「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト最優秀賞」「ヤフーで厳選米100選の第1位」を受賞、また大手航空会社国際便ファーストクラス機内食に採用されるなど、数々の栄誉を与えられたブランド米『龍の瞳』。発見者である今井隆さんに、日本人のお米の現状やJ Wティーについてお伺いしました。
奇跡的な偶然により発見されたブランド米『龍の瞳』の水稲品種。
私がブランド米『龍の瞳』の水稲品種・いのちの壱を発見したのは奇跡的ともいえる偶然からでした。2000年のある秋の昼下がり、当時農林水産省で働いていた44歳の私は稲の生育を確認するためにコシヒカリの田んぼの見回りをしていたのですが、その時、飛びぬけて背の高い10数本の稲が目に留まりました。普段から田んぼの見回りをよくしていたので、その稲はどこか違うと 感じました。よく見ると籾は他品種の1.5倍ほどの大きさがありました。翌年その籾を栽培し、収穫して炊いてみたところポッポと立つ湯気は瞬く間に部屋中に芳しい香りを充満させました。蓋を開けるとたくさんの「カニの穴」があり、混ぜるとすぐに釜に薄い糊がつきました。つやつやしたそのご飯を1口食べ、大変 驚きました。お米の甘さ、香ばしさ、粘りなど、今までのご飯の概念にはない美味しさだったのです。
この不思議な種籾を丁寧に試験栽培し、遺伝子調査を依頼しましたが、その親は特定できませんでした。例えば、通常、玄米千粒の重さはコシヒカリで22グラム程度なのですが、龍の瞳は32グラム程度もあります。それほど飛びぬけて大きなお米は当時日本にはなかったため、農林水産省に品種登録を出願し、2006年に新品種ということが確定しました。そして、51歳の時に長年勤めた農林水産省の職場を退職して、龍の瞳の普及と地域の活性化に力を注ぐことにしたのです。
お米の全国コンクールにて数々の金賞や優秀賞を受賞。
今私は特別な想いを持って、この天の恵みともいえる龍の瞳を栽培しています。その想いを共有し、志を同じくしてくださる方々が契約農家として、共に龍の瞳を栽培してくださっています。龍の瞳は一般的なお米の品種と比べ、とても栽培の難しいお米です。病気にも掛かりやすいという特性があるため、厳しい内容の栽培マニュアルを作成し、その内容に沿って栽培していただいています。岐阜県が定める基準の農薬使用量の3分の1程度におさえ、独自に開発した肥料と食味を上げる資材を使用し、草が生えたら手で取るなど、大変手間が掛かりますし神経も使います。「美味しく安全なお米を日本中の人たちに食べていただきたい」という願いから、究極のお米作りを目指す「匠」となって取り組んでいます。また品質と食味の向上を図るため、生産者の方々と定期的な会議、田んぼの巡回などを通じて、絆を深め共に研究しています。その甲斐あって、契約農家の龍の瞳が全国米・食味分析鑑定コンクールなどの大会で金賞や優秀賞に選ばれました。
私たちの夢はお米作りだけではありません。田んぼも変えていきます。龍の瞳の栽培を通して、農薬を減らすことで田んぼにミジンコやドジョウ、トンボ、ホタルなどの生物たちが住みつき、微生物が土を耕し、まるで一つの生き物のようになるような田んぼ作りを目指しています。そんな命がたくさん集まった田んぼでは、粘りがあって、甘く、大きく、美味しいお米が出来上がるのです。そして次の生命の元である稲の種を私たちがご飯としていただくのです。龍の瞳の品種である「いのちの壱」という名前は、そんな願いを込めて名付けました。
日本人がお米を食べなくなったのは、美味しいお米が減ってしまったから。
最近の日本人はあまりお米を食べなくなってきました。昔は1人当たり年間120キロくらい食べていたのに対して、現在は年間50キロくらいしか食べません。背景にはパンなど食の欧米化も言われていますが、私は大前提として昔のお米はやはり美味しかったのだと思っています。美味しかった原因は、田んぼに化学肥料ではなくたい肥を入れたことや、精米の方法もお米同士でぶつけて徐々に精米していくという「循環式」を採用していたので、循環する時に米ぬかの中の栄養分やうまみ成分が白米にしみ込んでいたのです。今は一気に精米するので栄養もうまみも削り過ぎてしまっているように感じます。あとは「早や刈り」の問題。お米の美味しさを保つためには最適な刈り時があるのですが、現在は効率化のために人間の都合で刈り取ってしまいます。そこで龍の瞳では、独自の精米方法で七分づきにし、うまみ成分と食物繊維やカルシウム、鉄などのミネラル、ビタミンB1やビタミンEなどの栄養素が豊富に含まれている胚芽を残した精米方法を採用しています。さらに、最も美味しい刈り時を見つけるために、稲穂が出来て36日目から2日おきに稲を刈って分析し、その研究結果をもとに刈り取りしています。
2017年3月には、龍の瞳の生産者の方々と協同で、より安全で安心な商品を提供できるよう国際的に認められた「グローバルGAP 」の認証を取得しました。認証の取得には、生産工程の管理、農薬・肥料の保管や使用状況の管理等を記録することが必須条件となっており、万が一事故が発生した場合、原因・責任の所在を明確にし、消費者の方が食される商品の安全性の向上を目指すことを目的としています。このグローバルGAPの認証は、2012年のロンドンオリンピックから供給農業生産物に必須となり、東京オリンピックでも当初はグローバルGAP水準の農産物を供給することが検討されました。これらの認証をもとに、今後は日本も農作物を輸入するばかりではなく、安心・安全・品質で世界的に高く評価される日本の農作物を輸出する流れを作っていきたいと考えております。
「生きていてよかった」、農作業を終えた後に飲むJWティーの美味しさ。
私がJWティーを知ったのは、社員がボトルで飲んでいたのを見たのがきっかけです。社員から「私が大好きなお茶です。飲んでみますか?」と言われ、健康診断で血糖値が高いと言われていた時期だったので、興味を持って飲み始めました。また、知り合いのマクロビの先生からも「このお茶は良いですよ」と言われたことも後押しとなりました。日々の農作業に加えてJWティーを飲み始めたことで「最近、若返った」と言われるようになりました。ますます気力が充実していき、61歳とは思えない働きぶりに皆さん驚かれます(笑)。また、農作業の休憩中に味わう、龍の瞳のお米で作ったせんべいとJWティーも合います。いつか奇跡のお米と奇跡のお茶でコラボ商品ができたら良いですね。良い景色と自然の中で農作業を終えた後にJWティーを飲む。「生きていてよかったな」、なんて思う瞬間です。
1955年岐阜県生まれ。44歳の時にお米の新品種・いのちの壱を発見し、その普及活動に取り組むため長年勤めていた農林水産省の職場を51歳で退職する。いのちの壱をもとに開発されたブランド米『龍の瞳』は、「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト最優秀賞」「ヤフーで厳選米100選の第1位」を受賞、また大手航空会社国際便ファーストクラス機内食に採用されるなど、数々の栄誉に浴す。
龍の瞳ホームページ
公式オンラインショップ:https://ryunohitomi.jp/