「Jason Winters Story」の口頭伝承
サー・ジェイソン・ウィンターズが3種類のハーブと出合い、命がけの旅から戻ると、彼のもとには噂を聞いた人々が押し寄せ、ハーブティーを求めてきた。そして、ジェイソン・ウィンターズ・ティーと名付けられたお茶は世界中に広まっていった。
その後もサー・ジェイソンは、残りの人生をJWティーの普及に捧げ、その結果、世界中で愛飲され続け、彼のもとには数え切れないほどの感謝の手紙が届けられた。また、彼が書いた自叙伝「Jason Winters Story」は、18ヶ国以上に翻訳され、世界的ベストセラーとなっている。
実は、日本でもその自叙伝は『奇跡のハーブティー』として書籍化され、販売されていたことがある。ただ単にJWティーの素晴らしさを語るという内容ではなく、「自分の健康は他人任せにするのではなく、自身で考え、自身の手でしっかりと守らなければならない」という大切なメッセージが込められた内容だった。
現在、日本では残念ながらコンプライアンスの関係で絶版となり“幻の書籍”となっている。しかし、サー・ジェイソンがそこに込めた強く大きな想いは、当時この本を手にした多くの愛飲者の方々から、そして息子のサー・レイモンド・ウィンターズから口承で伝えられていくこととなった。
その想いは人々の口から口へと途絶えることなく受け継がれ、日本における大きな愛飲者の広がりに貢献している。
古来、口承の文化は、本当に大事なことを人から人もしくは世代を超えて伝えるための重要な情報伝達の手段であった。日本で言えば、『古事記』などの神話や歴史の伝承、各地に残る語り部や、家庭における母親の昔話などである。それらは単に事実の情報リレーではなく、その事実に込められた真実や語り手の想いなどと共にその時代の新しいメッセージとして広がっていくのである。
生前サー・ジェイソンは、「調和と助け合いの精神を持って、文字に出来ないような深い情報や想いをお互いが話し合い、口伝えで共有している日本こそが、JWティーの本当の大切さや自身が伝えたいメッセージを伝承するための大きな鍵を世界で唯一持っている国である」と確信をもって周りの人に語っていたそうである。
書籍を読んだ感想やJWティーを飲んだ体験から得た感動を、自身の想いとともに大切な方へ口で伝えていくという行動により、書籍以上の重みを持ってストーリーは受け継がれている。
相手の方に想いを込めて創意工夫して伝える、その過程すべてが人と人とのつながりを構築することにつながっているのだろう。